このサイト(バイブナビ)は2026年7月23日に独自ドメインで公開しました。この記事は、そこから1週間で実際にやったことと実際に起きたことの記録です。
SEOの一般論ではありません。自分のサイトで観測できた事実だけを書きます。うまくいかなかった話のほうが多いので、これから新規ドメインで立ち上げる人の役に立つはずです。
この記事の対象読者
想定しているのは、個人または小規模チームが、被リンクゼロの状態から新規ドメインでサイトを公開したばかりの人です。以下の用語は本文で断りなく使うため、先にここで確認しておきます。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| インデックス | Googleが該当ページを検索結果に出せる状態として登録すること。登録されるまでは検索しても出てこない |
| クロール | Googleのロボットがページを巡回して内容を読み取ること。クロールされないとインデックスも進まない |
| 被リンク | 他のサイトから自分のサイトへ張られているリンクのこと。ゼロだと「発見経路がない」状態になりやすい |
| OGP | SNSでリンクをシェアしたときに表示される画像・タイトル・説明文の設定のこと |
| 構造化データ | ページの内容をGoogleに正確に伝えるためのマークアップ。書き方を誤るとリッチリザルト(検索結果での強調表示)を失うことがある |
すでにこれらの用語を知っている人は読み飛ばして構いません。
前提条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ドメイン | 新規取得(中古ドメインではない) |
| 公開日 | 2026年7月23日 |
| 技術構成 | Next.js(静的生成)/Vercel |
| 被リンク | ゼロ(公開時点) |
| 記事数 | 公開時5本 → 1週間で20本超 |
新規ドメイン・被リンクゼロという、いちばん条件の厳しい立ち上げ方です。
1週間で実際に起きたこと
インデックスは想像より早かった
公開直後にSearch Consoleへ登録し、サイトマップを送信。結果、トップページと初期記事は数日でインデックス登録されました。
一方、公開当日に追加した記事は当然まだ入りません。URL検査でも「Googleに認識されていません」と出ます。ここは焦っても意味がないので、サイトマップの再送信と、優先度の高い記事だけ個別にインデックス登録をリクエストする運用にしました(個別申請は1日の上限があります)。
検索流入はゼロ
正直に書きます。1週間での検索流入は実質ゼロです。
これは異常ではなく、新規ドメインでは当たり前です。「公開したのに1週間で誰も来ない」と落ち込む必要はありません。問題があるとすれば流入ではなく、次のような技術的な穴のほうです。
実際に見つかった不具合(本編)
ここからが本題です。どれも「一見ちゃんと動いていた」ものでした。
1. リンク先が全部404だった
グローバルナビの全項目、トップのカード、パンくず、サイトマップ——すべてが存在しないページを指していました。カテゴリ一覧を表示する仕組みだけが丸ごと未実装だったためです。
個々の部品は正しく動いていたので、誰も気づきませんでした。
教訓:リンクを片っ端からクリックして回る作業は、必ず人間がやる。部品が動くことと、全体がつながっていることは別問題です。
2. 外部リンクが href="" になっていた
比較表の「詳細」ボタンを押しても、公式サイトに飛ばない。押すと現在のページが再読み込みされるだけという状態でした。
原因はプログラムの細かい仕様です。「値がなければ代わりの値を使う」という書き方をしていたのに、データ側には空文字が入っていました。この書き方は「値が無いとき」しか拾わないため、空文字は「値がある」と判定され、空のリンク先がそのまま採用されていました。
画面上は普通のリンクに見えます。実際にクリックして行き先を確認する以外に、発見する方法はありませんでした。
3. SNSでシェアしても画像が出なかった
アイキャッチをSVG(ベクター画像)で作っていたのですが、X・Facebook・LINE・SlackはOGP画像にSVGを使えません。つまりシェアしても画像が表示されない、味気ないリンクになっていました。
教訓:OGP画像は必ずJPGかPNGにする。サイト内の表示はSVGのままで構いません。両方用意するのが正解です。
4. 構造化データが規約違反になりかけていた
比較表の評価を AggregateRating(複数の評価を集計した平均)として出力していたのに、件数は 1件 でした。実態は「編集部による1件の批評」なので、正しくは Review です。
Googleのレビュースニペットのガイドラインに触れうる書き方で、放置するとリッチリザルトの剥奪や手動対策の対象になり得ます。Review + reviewRating + author に書き換えました。
5. ボタンの文字が読めない色になっていた
オレンジのボタンに青い文字。目がチカチカして読めない状態でした。CSSの優先順位(カスケードレイヤー)の指定ミスです。
見た目のバグは自動テストでも検出できません。画面を見た人からの「読みにくい」という指摘で発覚しました。
なぜ「一見動いていた」バグが5つも出たのか
5つに共通するのは、AIへの指示が「全体」ではなく「部品」単位だったことです。「ヘッダーを作って」「比較表を作って」と部品ごとに頼むと、部品同士のつなぎ目(リンク先が実在するか、値が空のときどうなるか)は誰も確認しないまま残ります。指示を出すときに「つなぎ目まで含めて確認して」と一言添えるだけで、見つかる不具合は変わります。具体的な指示の出し方は指示の書き方7つのコツにまとめました。
打った施策(効果が出るのはこれから)
1週間でやったことを、効きそうな順に並べます。
| 施策 | 状態 |
|---|---|
| 被リンクを1本作る | 自社の別サイトのフッターから設置。全31ページ |
| 記事を5本→20本超へ | 進行中 |
| 内部リンクの整備 | 新旧記事を相互リンク |
| 構造化データの修正 | Article / Breadcrumb / Review / FAQ |
| OGP画像のJPG化 | 完了 |
| サイトマップ再送信 | 完了 |
新規ドメインで最初に効くのは被リンクです。検索エンジンにとって、外部から1本もリンクされていないサイトは「発見経路がない」状態だからです。自分が持っている別のサイトやSNSから1本張るだけで、クロール頻度は変わります。
これから立ち上げる人へ
1週間やってみて、優先順位はこうだと感じています。
- 技術的な穴を潰す(リンク切れ・OGP・構造化データ)——ここは公開初日にやるべき
- 被リンクを1本でも作る——自社サイト、SNS、プロフィール欄、どこでもいい
- 記事を増やす——ただし穴を放置したまま増やしても効率が悪い
- 順位を気にしない——1週間で見るべきは流入ではなく、インデックスされているかだけ
そして最も大事なこと。リンクを踏み、画面を見る。この記事で挙げた5つの不具合は、どれも自動では見つかりませんでした。
状況別・何を優先すべきかの判断基準
新規ドメインで立ち上げた直後は、やることが同時に見えてしまい優先順位で迷いがちです。状況ごとに整理すると次のようになります。
| 今の状況 | 優先すべきこと | 理由 |
|---|---|---|
| 公開したばかりで、まだリンクを1本も踏んでいない | 技術的な穴の確認 | 穴があると、被リンクや記事を増やしても効果が届く前に離脱される |
| 技術的な穴は潰したが、被リンクがゼロ | 被リンクを1本作る | 発見経路がない状態では、記事を増やしてもクロール自体が進みにくい |
| 被リンクは確保できたが、検索流入がまだない | 焦らずインデックス状況だけを見る | 新規ドメインでは流入ゼロが正常な期間があり、順位を気にしても打ち手が変わらない |
| インデックスも進み、記事数を増やす段階 | 内部リンクを併せて整備する | 記事を増やすだけでは、既存記事との関連付けが弱いままクロールの効率が上がらない |
まとめ
- 新規ドメインでもインデックス自体は数日で入る。焦らなくていい。
- 1週間の検索流入は実質ゼロ。これは正常。
- 見つかった不具合はリンク切れ・空リンク・OGP・構造化データ・配色の5つ。全部「一見動いていた」。
- 最初に効くのは被リンク1本。
- 1週間で見るべき指標は流入ではなくインデックス状況。
よくある質問
Q. インデックスされているかどうかは、どこで確認できますか? A. Google Search Consoleの「URL検査」ツールに、確認したいページのURLを入力すると分かります。「Googleに登録されています」と出れば完了、「Googleに認識されていません」と出ればまだです。
Q. 被リンクは、どんなサイトからでも1本あればいいのですか? A. 本記事では「発見経路をゼロから1本にする」効果に絞って書いています。リンク元の質やジャンルの関連性まで踏み込んだ評価は、公式情報で確認できていないため、本記事では扱いません。まずは自分が管理しているサイトやSNS、プロフィール欄など、確実に設置できる場所から始めるのが現実的です。
Q. OGP画像が正しく表示されているかは、公開前にどう確認すればいいですか? A. 各SNSが提供している検証ツール(シェアデバッガーやカード検証ツールなど)にURLを入力すると、実際の表示イメージを事前に確認できます。SVGなど対応していない形式を使っていないかも、あわせて確認してください。
Q. 構造化データが正しいかどうかは、どうやって気づけばいいですか? A. Search Consoleの「拡張」レポートや、Googleが提供するリッチリザルトのテストツールで、エラーや警告が出ていないか確認できます。件数が1件しかないのに「複数の評価を集計した」形式で出力していないかなど、実態とマークアップが一致しているかを見るのがポイントです。
Q. 記事数を増やすのと、既存の不具合を直すのはどちらを先にすべきですか? A. 本記事の結論は「先に穴を潰す」です。リンク切れや空リンクがある状態で記事を増やしても、読者が途中で離脱する原因を増やすだけになりがちです。判断に迷う場合は、上の「状況別・判断基準」の表を参考にしてください。
次に読む
- サイト自体の制作記録 → このサイトをAIで作った記録
- 何が作れるのか → 作れるもの10例
- つまずき対策 → 初心者がやりがちな失敗7つ
- AIへの指示の出し方 → 指示の書き方7つのコツ
